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2PH3 + Fe2O3 🔥→ 2P + 2Fe + 3H2O

ホスフィン酸化鉄(III)が反応すると,リンが生成します(その他の反応はこちら)。この反応は酸化還元反応で,

に分類されます。

目次
  1. 1化学反応情報
  2. 2熱力学的変化
  3. 3参考文献
  4. 4関連化学反応
  5. 5関連カテゴリ

化学反応情報

化学反応式

一般反応式

還元性化学種と被還元性化学種の反応
還元性化学種還元剤 + 被還元性化学種酸化剤
生成物酸化生成物 + 生成物還元生成物

各原子の酸化数

反応物

化学式名称係数分類一般反応式に
おける分類
PH3ホスフィン2
還元剤
還元性
Fe2O3酸化鉄(III)1
酸化剤
被還元性

生成物

化学式名称係数分類一般反応式に
おける分類
Pリン2
酸化生成物
Fe2
還元生成物
H2O3

熱力学的変化

標準状態における変化 (1)

ホスフィン酸化鉄(III)の反応
ΔrG4.0 kJ/mol
K0.20 × 100
pK0.70
2PH3気体 + Fe2O3結晶性固体
🔥
2P結晶性固体白リン + 2Fe結晶性固体 + 3H2O液体
標準反応
エンタルピー
ΔrH°
kJ · mol−1
標準反応
ギブス
エネルギー
ΔrG°
kJ · mol−1
標準反応
エントロピー
ΔrS°
J · K−1 · mol−1
標準反応
定圧熱容量
ΔrCp°
J · K−1 · mol−1
反応式
1 mol あたり
−44.14.0−161.39145.68
1 mol あたり
−22.12.0−80.69572.840
1 mol あたり
−44.14.0−161.39145.68
1 mol あたり
−22.12.0−80.69572.840
1 mol あたり
−22.12.0−80.69572.840
1 mol あたり
−14.71.3−53.79748.560

標準状態における変化 (2)

ホスフィン酸化鉄(III)の反応
ΔrG−20.2 kJ/mol
K3.46 × 103
pK−3.54
2PH3気体 + Fe2O3結晶性固体
🔥
2P結晶性固体赤リン (三斜晶) + 2Fe結晶性固体 + 3H2O液体
標準反応
エンタルピー
ΔrH°
kJ · mol−1
標準反応
ギブス
エネルギー
ΔrG°
kJ · mol−1
標準反応
エントロピー
ΔrS°
J · K−1 · mol−1
標準反応
定圧熱容量
ΔrCp°
J · K−1 · mol−1
反応式
1 mol あたり
−79.3−20.2−197.97140.42
1 mol あたり
−39.6−10.1−98.98570.210
1 mol あたり
−79.3−20.2−197.97140.42
1 mol あたり
−39.6−10.1−98.98570.210
1 mol あたり
−39.6−10.1−98.98570.210
1 mol あたり
−26.4−6.73−65.99046.807

標準状態における変化 (3)

ホスフィン酸化鉄(III)の反応
2PH3気体 + Fe2O3結晶性固体
🔥
2P結晶性固体黒リン + 2Fe結晶性固体 + 3H2O液体
標準反応
エンタルピー
ΔrH°
kJ · mol−1
標準反応
ギブス
エネルギー
ΔrG°
kJ · mol−1
標準反応
エントロピー
ΔrS°
J · K−1 · mol−1
標準反応
定圧熱容量
ΔrCp°
J · K−1 · mol−1
反応式
1 mol あたり
−122.7
1 mol あたり
−61.35
1 mol あたり
−122.7
1 mol あたり
−61.35
1 mol あたり
−61.35
1 mol あたり
−40.90

標準状態における変化 (4)

ホスフィン酸化鉄(III)の反応
2PH3気体 + Fe2O3結晶性固体
🔥
2P非晶質固体赤リン (アモルファス) + 2Fe結晶性固体 + 3H2O液体
標準反応
エンタルピー
ΔrH°
kJ · mol−1
標準反応
ギブス
エネルギー
ΔrG°
kJ · mol−1
標準反応
エントロピー
ΔrS°
J · K−1 · mol−1
標準反応
定圧熱容量
ΔrCp°
J · K−1 · mol−1
反応式
1 mol あたり
−59.1
1 mol あたり
−29.6
1 mol あたり
−59.1
1 mol あたり
−29.6
1 mol あたり
−29.6
1 mol あたり
−19.7

水溶液における変化

ホスフィン酸化鉄(III)の反応
ΔrG−19.9 kJ/mol
K3.06 × 103
pK−3.49
2PH3水溶液 (非解離状態) + Fe2O3結晶性固体
🔥
2P結晶性固体白リン + 2Fe結晶性固体 + 3H2O液体
標準反応
エンタルピー
ΔrH°
kJ · mol−1
標準反応
ギブス
エネルギー
ΔrG°
kJ · mol−1
標準反応
エントロピー
ΔrS°
J · K−1 · mol−1
標準反応
定圧熱容量
ΔrCp°
J · K−1 · mol−1
反応式
1 mol あたり
−14.3−19.918.9
1 mol あたり
−7.15−9.959.45
1 mol あたり
−14.3−19.918.9
1 mol あたり
−7.15−9.959.45
1 mol あたり
−7.15−9.959.45
1 mol あたり
−4.77−6.636.30

反応物の熱力学データ

化学式標準生成
エンタルピー
ΔfH°
kJ · mol−1
標準生成
ギブス
エネルギー
ΔfG°
kJ · mol−1
標準モル
エントロピー
S°
J · K−1 · mol−1
標準モル
定圧熱容量
Cp°
J · K−1 · mol−1
PH3 (g)5.4[1]13.4[1]210.23[1]37.11[1]
PH3 (ao)-9.50[1]25.36[1]120.1[1]
Fe2O3 (cr)-824.2[1]-742.2[1]87.40[1]103.85[1]
* (g):気体, (ao):水溶液 (非解離状態), (cr):結晶性固体

生成物の熱力学データ

化学式標準生成
エンタルピー
ΔfH°
kJ · mol−1
標準生成
ギブス
エネルギー
ΔfG°
kJ · mol−1
標準モル
エントロピー
S°
J · K−1 · mol−1
標準モル
定圧熱容量
Cp°
J · K−1 · mol−1
P (cr)
白リン
0[1]0[1]41.09[1]23.84[1]
P (cr)
赤リン (三斜晶)
-17.6[1]-12.1[1]22.80[1]21.21[1]
P (cr)
黒リン
-39.3[1]
P (am)
赤リン (アモルファス)
-7.5[1]
P (g)314.64[1]278.25[1]163.193[1]20.786[1]
Fe (cr)0[1]0[1]27.28[1]25.10[1]
Fe (g)416.3[1]370.7[1]180.490[1]25.677[1]
H2O (cr)
H2O (l)-285.830[1]-237.129[1]69.91[1]75.291[1]
H2O (g)-241.818[1]-228.572[1]188.825[1]33.577[1]
* (cr):結晶性固体, (am):非晶質固体, (g):気体, (l):液体

参考文献

参考文献一覧

  1. 1
    Janiel J. Reed (1989)
    The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units
    National Institute of Standards and Technology (NIST)