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2KSCN + 4KMnO4 → 2K2S + K2CO3 + N2O3↑ + 4MnO2 + CO2

チオシアン酸カリウム過マンガン酸カリウムが反応すると,硫化カリウム炭酸カリウム三酸化二窒素酸化マンガン(IV)二酸化炭素が生成します(その他の反応はこちら)。この反応は酸化還元反応で,

に分類されます。

目次
  1. 1化学反応情報
  2. 2熱力学的変化
  3. 3参考文献
  4. 4関連化学反応
  5. 5関連カテゴリ

化学反応情報

化学反応式

一般反応式

還元性化学種と酸化性化学種の反応
還元性化学種還元剤 + 酸化性化学種酸化剤
生成物酸化生成物 + 生成物還元生成物

各原子の酸化数

反応物

化学式名称係数分類一般反応式に
おける分類
KSCNチオシアン酸カリウム2
還元剤
還元性
KMnO4過マンガン酸カリウム4
酸化剤
酸化性

生成物

化学式名称係数分類一般反応式に
おける分類
K2S硫化カリウム2
K2CO3炭酸カリウム1
N2O3三酸化二窒素1
酸化生成物
MnO2酸化マンガン(IV)4
還元生成物
CO2二酸化炭素1

熱力学的変化

標準状態における変化 (1)

チオシアン酸カリウム過マンガン酸カリウムの反応
ΔrG−599.9 kJ/mol
K1.25 × 10105
pK−105.10
2KSCN結晶性固体 + 4KMnO4結晶性固体
2K2S結晶性固体 + K2CO3結晶性固体 + N2O3気体 + 4MnO2結晶性固体 + CO2気体
標準反応
エンタルピー
ΔrH°
kJ · mol−1
標準反応
ギブス
エネルギー
ΔrG°
kJ · mol−1
標準反応
エントロピー
ΔrS°
J · K−1 · mol−1
標準反応
定圧熱容量
ΔrCp°
J · K−1 · mol−1
反応式
1 mol あたり
−553.2−599.9168
−276.6−299.984.0
−138.3−150.042.0
1 mol あたり
−276.6−299.984.0
1 mol あたり
−553.2−599.9168
1 mol あたり
−553.2−599.9168
1 mol あたり
−138.3−150.042.0
1 mol あたり
−553.2−599.9168

標準状態における変化 (2)

チオシアン酸カリウム過マンガン酸カリウムの反応
2KSCN結晶性固体 + 4KMnO4結晶性固体
2K2S結晶性固体 + K2CO3結晶性固体 + N2O3気体 + 4MnO2非晶質固体沈殿物 + CO2気体
標準反応
エンタルピー
ΔrH°
kJ · mol−1
標準反応
ギブス
エネルギー
ΔrG°
kJ · mol−1
標準反応
エントロピー
ΔrS°
J · K−1 · mol−1
標準反応
定圧熱容量
ΔrCp°
J · K−1 · mol−1
反応式
1 mol あたり
−483.1
−241.6
−120.8
1 mol あたり
−241.6
1 mol あたり
−483.1
1 mol あたり
−483.1
1 mol あたり
−120.8
1 mol あたり
−483.1

水溶液における変化 (1)

チオシアン酸カリウム過マンガン酸カリウムの反応
ΔrG−868.1 kJ/mol
K1.21 × 10152
pK−152.08
2KSCN水溶液 (解離状態) + 4KMnO4水溶液 (解離状態)
2K2S水溶液 (解離状態) + K2CO3水溶液 (解離状態) + N2O3気体 + 4MnO2結晶性固体 + CO2気体
標準反応
エンタルピー
ΔrH°
kJ · mol−1
標準反応
ギブス
エネルギー
ΔrG°
kJ · mol−1
標準反応
エントロピー
ΔrS°
J · K−1 · mol−1
標準反応
定圧熱容量
ΔrCp°
J · K−1 · mol−1
反応式
1 mol あたり
−987.7−868.1−401.5
−493.9−434.1−200.8
−246.9−217.0−100.4
1 mol あたり
−493.9−434.1−200.8
1 mol あたり
−987.7−868.1−401.5
1 mol あたり
−987.7−868.1−401.5
1 mol あたり
−246.9−217.0−100.4
1 mol あたり
−987.7−868.1−401.5

水溶液における変化 (2)

チオシアン酸カリウム過マンガン酸カリウムの反応
ΔrG−859.7 kJ/mol
K4.10 × 10150
pK−150.61
2KSCN水溶液 (解離状態) + 4KMnO4水溶液 (解離状態)
2K2S水溶液 (解離状態) + K2CO3水溶液 (解離状態) + N2O3気体 + 4MnO2結晶性固体 + CO2水溶液 (非解離状態)
標準反応
エンタルピー
ΔrH°
kJ · mol−1
標準反応
ギブス
エネルギー
ΔrG°
kJ · mol−1
標準反応
エントロピー
ΔrS°
J · K−1 · mol−1
標準反応
定圧熱容量
ΔrCp°
J · K−1 · mol−1
反応式
1 mol あたり
−1008.0−859.7−497.6
−504.00−429.9−248.8
−252.00−214.9−124.4
1 mol あたり
−504.00−429.9−248.8
1 mol あたり
−1008.0−859.7−497.6
1 mol あたり
−1008.0−859.7−497.6
1 mol あたり
−252.00−214.9−124.4
1 mol あたり
−1008.0−859.7−497.6

反応物の熱力学データ

化学式標準生成
エンタルピー
ΔfH°
kJ · mol−1
標準生成
ギブス
エネルギー
ΔfG°
kJ · mol−1
標準モル
エントロピー
S°
J · K−1 · mol−1
標準モル
定圧熱容量
Cp°
J · K−1 · mol−1
KSCN (cr)-200.16[1]-178.31[1]124.26[1]88.53[1]
KSCN (ai)-175.94[1]-190.56[1]246.9[1]-18.4[1]
KMnO4 (cr)-837.2[1]-737.6[1]171.71[1]117.57[1]
KMnO4 (ai)-793.8[1]-730.5[1]293.7[1]-60.2[1]
* (cr):結晶性固体, (ai):水溶液 (解離状態)

生成物の熱力学データ

化学式標準生成
エンタルピー
ΔfH°
kJ · mol−1
標準生成
ギブス
エネルギー
ΔfG°
kJ · mol−1
標準モル
エントロピー
S°
J · K−1 · mol−1
標準モル
定圧熱容量
Cp°
J · K−1 · mol−1
K2S (cr)-380.7[1]-364.0[1]105[1]
K2S (ai)-471.5[1]-480.7[1]190.4[1]
K2S (cr)
2水和物
-975.3[1]
K2S (cr)
5水和物
-1871.5[1]
K2CO3 (cr)-1151.02[1]-1063.5[1]155.52[1]114.43[1]
K2CO3 (ai)-1181.90[1]-1094.36[1]148.1[1]
K2CO3 (cr)
1.5水和物
-1609.2[1]-1432.5[1]203.3[1]
N2O3 (l)50.29[1]
N2O3 (g)83.72[1]139.46[1]312.28[1]65.61[1]
MnO2 (cr)-520.03[1]-465.14[1]53.05[1]54.14[1]
MnO2 (am)
沈殿物
-502.5[1]
CO2 (g)-393.509[1]-394.359[1]213.74[1]37.11[1]
CO2 (ao)-413.80[1]-385.98[1]117.6[1]
* (cr):結晶性固体, (ai):水溶液 (解離状態), (l):液体, (g):気体, (am):非晶質固体, (ao):水溶液 (非解離状態)

参考文献

参考文献一覧

  1. 1
    Janiel J. Reed (1989)
    The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units
    National Institute of Standards and Technology (NIST)