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化学反応
6Na + 7B2O3 → 3Na2B4O7 + 2B

6Na + 7B₂O₃ → 3Na₂B₄O₇ + 2B

更新日：2022/6/13

ナトリウムと三酸化二ホウ素の反応: 6Naナトリウム + 7B₂O₃三酸化二ホウ素
⟶
3Na₂B₄O₇四ホウ酸ナトリウム + 2Bホウ素

ナトリウムと三酸化二ホウ素が反応すると，四ホウ酸ナトリウムとホウ素が生成します。この反応は酸化還元反応で，

還元性化学種と被還元性化学種の反応

に分類されます。

目次

化学反応情報

化学反応式

ナトリウムと三酸化二ホウ素の反応: 6Naナトリウム + 7B₂O₃三酸化二ホウ素
⟶
3Na₂B₄O₇四ホウ酸ナトリウム + 2Bホウ素

一般反応式

還元性化学種と被還元性化学種の反応: 還元性化学種還元剤 + 被還元性化学種酸化剤
⟶
生成物酸化生成物 + 生成物還元生成物

各原子の酸化数

ナトリウムと三酸化二ホウ素の反応

反応物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
Na	ナトリウム	6	還元剤	還元性
B₂O₃	三酸化二ホウ素	7	酸化剤	被還元性

生成物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
Na₂B₄O₇	四ホウ酸ナトリウム	3	酸化生成物	–
B	ホウ素	2	還元生成物	–

熱力学的変化

標準状態における変化 (1)

ナトリウムと三酸化二ホウ素の反応 ◆ Δ_rG −932.5 kJ/mol K 2.33 × 10¹⁶³ pK −163.37: 6Na結晶性固体 + 7B₂O₃結晶性固体
⟶
3Na₂B₄O₇結晶性固体 + 2B結晶性固体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−963.9	−932.5	−104.71	−27.46
ナトリウム 1 mol あたり	−160.7	−155.4	−17.452	−4.577
三酸化二ホウ素 1 mol あたり	−137.7	−133.2	−14.959	−3.923
四ホウ酸ナトリウム 1 mol あたり	−321.3	−310.8	−34.903	−9.153
ホウ素 1 mol あたり	−481.9	−466.3	−52.355	−13.73

標準状態における変化 (2)

ナトリウムと三酸化二ホウ素の反応: 6Na結晶性固体 + 7B₂O₃結晶性固体
⟶
3Na₂B₄O₇結晶性固体 + 2B非晶質固体xは未確定の残余エントロピー

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−956.3	–	−109.90	−25.70
ナトリウム 1 mol あたり	−159.4	–	−18.317	−4.283
三酸化二ホウ素 1 mol あたり	−136.6	–	−15.700	−3.671
四ホウ酸ナトリウム 1 mol あたり	−318.8	–	−36.633	−8.567
ホウ素 1 mol あたり	−478.1	–	−54.950	−12.85

標準状態における変化 (3)

ナトリウムと三酸化二ホウ素の反応 ◆ Δ_rG −874.9 kJ/mol K 1.89 × 10¹⁵³ pK −153.28: 6Na結晶性固体 + 7B₂O₃結晶性固体
⟶
3Na₂B₄O₇非晶質固体 + 2B結晶性固体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−903.9	−874.9	−94.6	–
ナトリウム 1 mol あたり	−150.7	−145.8	−15.8	–
三酸化二ホウ素 1 mol あたり	−129.1	−125.0	−13.5	–
四ホウ酸ナトリウム 1 mol あたり	−301.3	−291.6	−31.5	–
ホウ素 1 mol あたり	−451.9	−437.4	−47.3	–

標準状態における変化 (4)

ナトリウムと三酸化二ホウ素の反応: 6Na結晶性固体 + 7B₂O₃結晶性固体
⟶
3Na₂B₄O₇非晶質固体 + 2B非晶質固体xは未確定の残余エントロピー

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−896.3	–	−99.8	–
ナトリウム 1 mol あたり	−149.4	–	−16.6	–
三酸化二ホウ素 1 mol あたり	−128.0	–	−14.3	–
四ホウ酸ナトリウム 1 mol あたり	−298.8	–	−33.3	–
ホウ素 1 mol あたり	−448.1	–	−49.9	–

標準状態における変化 (5)

ナトリウムと三酸化二ホウ素の反応 ◆ Δ_rG −1011.9 kJ/mol K 1.89 × 10¹⁷⁷ pK −177.28: 6Na結晶性固体 + 7B₂O₃非晶質固体
⟶
3Na₂B₄O₇結晶性固体 + 2B結晶性固体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−1091.6	−1011.9	−271.5	−14.7
ナトリウム 1 mol あたり	−181.93	−168.65	−45.25	−2.45
三酸化二ホウ素 1 mol あたり	−155.94	−144.56	−38.79	−2.10
四ホウ酸ナトリウム 1 mol あたり	−363.87	−337.30	−90.50	−4.90
ホウ素 1 mol あたり	−545.80	−505.95	−135.8	−7.35

標準状態における変化 (6)

ナトリウムと三酸化二ホウ素の反応: 6Na結晶性固体 + 7B₂O₃非晶質固体
⟶
3Na₂B₄O₇結晶性固体 + 2B非晶質固体xは未確定の残余エントロピー

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−1084.0	–	−276.7	−12.9
ナトリウム 1 mol あたり	−180.67	–	−46.12	−2.15
三酸化二ホウ素 1 mol あたり	−154.86	–	−39.53	−1.84
四ホウ酸ナトリウム 1 mol あたり	−361.33	–	−92.23	−4.30
ホウ素 1 mol あたり	−542.00	–	−138.3	−6.45

標準状態における変化 (7)

ナトリウムと三酸化二ホウ素の反応 ◆ Δ_rG −954.3 kJ/mol K 1.54 × 10¹⁶⁷ pK −167.19: 6Na結晶性固体 + 7B₂O₃非晶質固体
⟶
3Na₂B₄O₇非晶質固体 + 2B結晶性固体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−1031.6	−954.3	−261.4	–
ナトリウム 1 mol あたり	−171.93	−159.0	−43.57	–
三酸化二ホウ素 1 mol あたり	−147.37	−136.3	−37.34	–
四ホウ酸ナトリウム 1 mol あたり	−343.87	−318.1	−87.13	–
ホウ素 1 mol あたり	−515.80	−477.1	−130.7	–

標準状態における変化 (8)

ナトリウムと三酸化二ホウ素の反応: 6Na結晶性固体 + 7B₂O₃非晶質固体
⟶
3Na₂B₄O₇非晶質固体 + 2B非晶質固体xは未確定の残余エントロピー

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−1024.0	–	−266.6	–
ナトリウム 1 mol あたり	−170.67	–	−44.43	–
三酸化二ホウ素 1 mol あたり	−146.29	–	−38.09	–
四ホウ酸ナトリウム 1 mol あたり	−341.33	–	−88.87	–
ホウ素 1 mol あたり	−512.00	–	−133.3	–

水溶液における変化

ナトリウムと三酸化二ホウ素の反応 ◆ Δ_rG −1030.6 kJ/mol K 3.58 × 10¹⁸⁰ pK −180.55: 6Na結晶性固体 + 7B₂O₃結晶性固体
⟶
3Na₂B₄O₇水溶液 (解離状態) + 2B結晶性固体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	–	−1030.6	–	–
ナトリウム 1 mol あたり	–	−171.77	–	–
三酸化二ホウ素 1 mol あたり	–	−147.23	–	–
四ホウ酸ナトリウム 1 mol あたり	–	−343.53	–	–
ホウ素 1 mol あたり	–	−515.30	–	–

反応物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
Na (cr)	0^[1]	0^[1]	51.21^[1]	28.24^[1]
Na (g)	107.32^[1]	76.761^[1]	153.712^[1]	20.786^[1]
B₂O₃ (cr)	-1272.77^[1]	-1193.65^[1]	53.97^[1]	62.93^[1]
B₂O₃ (am)	-1254.53^[1]	-1182.3^[1]	77.8^[1]	61.1^[1]
B₂O₃ (g)	-843.79^[1]	-831.97^[1]	279.81^[1]	66.86^[1]

* (cr):結晶性固体, (g):気体, (am):非晶質固体

生成物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
Na₂B₄O₇ (cr)	-3291.1^[1]	-3096.0^[1]	189.54^[1]	186.77^[1]
Na₂B₄O₇ (am)	-3271.1^[1]	-3076.8^[1]	192.9^[1]	–
Na₂B₄O₇ (ai)	–	-3128.7^[1]	–	–
Na₂B₄O₇ (cr) 4水和物	-4507.4^[1]	–	–	–
Na₂B₄O₇ (cr) 5水和物	-4802.4^[1]	–	–	–
Na₂B₄O₇ (cr) 10水和物	-6288.6^[1]	-5516.0^[1]	586^[1]	615^[1]
B (cr)	0^[1]	0^[1]	5.86^[1]	11.09^[1]
B (am) xは未確定の残余エントロピー	3.8^[1]	–	6.53+x^[1]	11.97^[1]
B (g)	562.7^[1]	518.8^[1]	153.45^[1]	20.799^[1]

* (cr):結晶性固体, (am):非晶質固体, (ai):水溶液 (解離状態), (g):気体

参考文献

参考文献一覧

1
Janiel J. Reed (1989)
The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units
https://doi.org/10.18434/M32124
National Institute of Standards and Technology (NIST)
引用リスト