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化学反応
CH4 + 4MnO2 → MnCO3 + 2Mn(OH)2 + MnO

CH₄ + 4MnO₂ → MnCO₃ + 2Mn(OH)₂ + MnO

更新日：2022/6/13

メタンと酸化マンガン(IV)の反応: CH₄メタン + 4MnO₂酸化マンガン(IV)
⟶
MnCO₃炭酸マンガン(II) + 2Mn(OH)₂水酸化マンガン(II) + MnO酸化マンガン(II)

メタンと酸化マンガン(IV)が反応すると，炭酸マンガン(II)と水酸化マンガン(II)，酸化マンガン(II)が生成します（その他の反応はこちら）。この反応は酸化還元反応で，

還元性化学種と被還元性化学種の反応

に分類されます。

目次

化学反応情報

化学反応式

メタンと酸化マンガン(IV)の反応: CH₄メタン + 4MnO₂酸化マンガン(IV)
⟶
MnCO₃炭酸マンガン(II) + 2Mn(OH)₂水酸化マンガン(II) + MnO酸化マンガン(II)

一般反応式

還元性化学種と被還元性化学種の反応: 還元性化学種還元剤 + 被還元性化学種酸化剤
⟶
生成物酸化生成物 + 生成物還元生成物

各原子の酸化数

メタンと酸化マンガン(IV)の反応

反応物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
CH₄	メタン	1	還元剤	還元性
MnO₂	酸化マンガン(IV)	4	酸化剤	被還元性

生成物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
MnCO₃	炭酸マンガン(II)	1	酸化還元生成物	–
Mn(OH)₂	水酸化マンガン(II)	2	還元生成物	–
MnO	酸化マンガン(II)	1	還元生成物	–

熱力学的変化

標準状態における変化 (1)

メタンと酸化マンガン(IV)の反応 ◆ Δ_rG −498.3 kJ/mol K 1.99 × 10⁸⁷ pK −87.30: CH₄気体 + 4MnO₂結晶性固体
⟶
MnCO₃結晶性固体自然鉱物 + 2Mn(OH)₂非晶質固体沈殿物 + MnO結晶性固体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−515.2	−498.3	−54.6	–
メタン 1 mol あたり	−515.2	−498.3	−54.6	–
酸化マンガン(IV) 1 mol あたり	−128.8	−124.6	−13.7	–
炭酸マンガン(II) 1 mol あたり	−515.2	−498.3	−54.6	–
水酸化マンガン(II) 1 mol あたり	−257.6	−249.2	−27.3	–
酸化マンガン(II) 1 mol あたり	−515.2	−498.3	−54.6	–

標準状態における変化 (2)

メタンと酸化マンガン(IV)の反応: CH₄気体 + 4MnO₂結晶性固体
⟶
MnCO₃結晶性固体沈殿物 + 2Mn(OH)₂非晶質固体沈殿物 + MnO結晶性固体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−504.3	–	–	–
メタン 1 mol あたり	−504.3	–	–	–
酸化マンガン(IV) 1 mol あたり	−126.1	–	–	–
炭酸マンガン(II) 1 mol あたり	−504.3	–	–	–
水酸化マンガン(II) 1 mol あたり	−252.2	–	–	–
酸化マンガン(II) 1 mol あたり	−504.3	–	–	–

標準状態における変化 (3)

メタンと酸化マンガン(IV)の反応: CH₄気体 + 4MnO₂非晶質固体沈殿物
⟶
MnCO₃結晶性固体自然鉱物 + 2Mn(OH)₂非晶質固体沈殿物 + MnO結晶性固体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−585.3	–	–	–
メタン 1 mol あたり	−585.3	–	–	–
酸化マンガン(IV) 1 mol あたり	−146.3	–	–	–
炭酸マンガン(II) 1 mol あたり	−585.3	–	–	–
水酸化マンガン(II) 1 mol あたり	−292.6	–	–	–
酸化マンガン(II) 1 mol あたり	−585.3	–	–	–

標準状態における変化 (4)

メタンと酸化マンガン(IV)の反応: CH₄気体 + 4MnO₂非晶質固体沈殿物
⟶
MnCO₃結晶性固体沈殿物 + 2Mn(OH)₂非晶質固体沈殿物 + MnO結晶性固体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−574.4	–	–	–
メタン 1 mol あたり	−574.4	–	–	–
酸化マンガン(IV) 1 mol あたり	−143.6	–	–	–
炭酸マンガン(II) 1 mol あたり	−574.4	–	–	–
水酸化マンガン(II) 1 mol あたり	−287.2	–	–	–
酸化マンガン(II) 1 mol あたり	−574.4	–	–	–

水溶液における変化

メタンと酸化マンガン(IV)の反応 ◆ Δ_rG −514.7 kJ/mol K 1.48 × 10⁹⁰ pK −90.17: CH₄水溶液 (非解離状態) + 4MnO₂結晶性固体
⟶
MnCO₃結晶性固体自然鉱物 + 2Mn(OH)₂非晶質固体沈殿物 + MnO結晶性固体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−501.0	−514.7	48.0	–
メタン 1 mol あたり	−501.0	−514.7	48.0	–
酸化マンガン(IV) 1 mol あたり	−125.3	−128.7	12.0	–
炭酸マンガン(II) 1 mol あたり	−501.0	−514.7	48.0	–
水酸化マンガン(II) 1 mol あたり	−250.5	−257.4	24.0	–
酸化マンガン(II) 1 mol あたり	−501.0	−514.7	48.0	–

反応物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
CH₄ (g)	-74.81^[1]	-50.72^[1]	186.264^[1]	35.309^[1]
CH₄ (ao)	-89.04^[1]	-34.33^[1]	83.7^[1]	–
MnO₂ (cr)	-520.03^[1]	-465.14^[1]	53.05^[1]	54.14^[1]
MnO₂ (am) 沈殿物	-502.5^[1]	–	–	–

* (g):気体, (ao):水溶液 (非解離状態), (cr):結晶性固体, (am):非晶質固体

生成物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
MnCO₃ (cr) 自然鉱物	-894.1^[1]	-816.7^[1]	85.8^[1]	81.50^[1]
MnCO₃ (cr) 沈殿物	-883.2^[1]	–	–	–
Mn(OH)₂ (am) 沈殿物	-695.4^[1]	-615.0^[1]	99.2^[1]	–
MnO (cr)	-385.22^[1]	-362.90^[1]	59.71^[1]	45.44^[1]
MnO (g)	124.22^[1]	–	–	–

* (cr):結晶性固体, (am):非晶質固体, (g):気体

参考文献

参考文献一覧

1
Janiel J. Reed (1989)
The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units
https://doi.org/10.18434/M32124
National Institute of Standards and Technology (NIST)
引用リスト