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化学反応
Zn(OH)2 + CO2 → ZnCO3 + H2O

Zn(OH)₂ + CO₂ → ZnCO₃ + H₂O

更新日：2022/6/13

水酸化亜鉛と二酸化炭素の反応: Zn(OH)₂水酸化亜鉛 + CO₂二酸化炭素
⟶
ZnCO₃炭酸亜鉛 + H₂O水

水酸化亜鉛と二酸化炭素が反応すると，炭酸亜鉛と水が生成します。この反応は酸塩基反応で，

に分類されます。

目次

化学反応情報

化学反応式

水酸化亜鉛と二酸化炭素の反応: Zn(OH)₂水酸化亜鉛 + CO₂二酸化炭素
⟶
ZnCO₃炭酸亜鉛 + H₂O水

一般反応式

塩基と酸性酸化物の反応: 塩基ルイス塩基 + 酸性酸化物ルイス酸 + H₂O
⟶
オキソ酸塩ルイス共役体 + (H₂O)

水酸化物塩基と酸性酸化物の反応: 水酸化物塩基ルイス塩基 + 酸性酸化物ルイス酸
⟶
オキソ酸塩ルイス共役体 + H₂O

弱水酸化物塩基と弱酸性酸化物の反応: 弱水酸化物塩基ルイス塩基 + 弱酸性酸化物ルイス酸
⟶
弱酸と弱塩基の塩ルイス共役体 + H₂O

各原子の酸化数

水酸化亜鉛と二酸化炭素の反応

反応物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
Zn(OH)₂	水酸化亜鉛	1	ルイス塩基	塩基水酸化物塩基弱水酸化物塩基
CO₂	二酸化炭素	1	ルイス酸	酸性酸化物弱酸性酸化物

生成物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
ZnCO₃	炭酸亜鉛	1	ルイス共役体	オキソ酸塩弱酸と弱塩基の塩
H₂O	水	1	–	水

熱力学的変化

標準状態における変化 (1)

水酸化亜鉛と二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −20.48 kJ/mol K 3.87 × 10³ pK −3.59: Zn(OH)₂結晶性固体γ + CO₂気体
⟶
ZnCO₃結晶性固体 + H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	–	−20.48	–	–
水酸化亜鉛 1 mol あたり	–	−20.48	–	–
二酸化炭素 1 mol あたり	–	−20.48	–	–
炭酸亜鉛 1 mol あたり	–	−20.48	–	–
水 1 mol あたり	–	−20.48	–	–

標準状態における変化 (2)

水酸化亜鉛と二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −20.77 kJ/mol K 4.35 × 10³ pK −3.64: Zn(OH)₂結晶性固体β + CO₂気体
⟶
ZnCO₃結晶性固体 + H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−63.19	−20.77	−142.6	–
水酸化亜鉛 1 mol あたり	−63.19	−20.77	−142.6	–
二酸化炭素 1 mol あたり	−63.19	−20.77	−142.6	–
炭酸亜鉛 1 mol あたり	−63.19	−20.77	−142.6	–
水 1 mol あたり	−63.19	−20.77	−142.6	–

標準状態における変化 (3)

水酸化亜鉛と二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −19.22 kJ/mol K 2.33 × 10³ pK −3.37: Zn(OH)₂結晶性固体ε + CO₂気体
⟶
ZnCO₃結晶性固体 + H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−61.85	−19.22	−143.0	45.5
水酸化亜鉛 1 mol あたり	−61.85	−19.22	−143.0	45.5
二酸化炭素 1 mol あたり	−61.85	−19.22	−143.0	45.5
炭酸亜鉛 1 mol あたり	−61.85	−19.22	−143.0	45.5
水 1 mol あたり	−61.85	−19.22	−143.0	45.5

標準状態における変化 (4)

水酸化亜鉛と二酸化炭素の反応: Zn(OH)₂結晶性固体沈殿物 + CO₂気体
⟶
ZnCO₃結晶性固体 + H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−62.9	–	–	–
水酸化亜鉛 1 mol あたり	−62.9	–	–	–
二酸化炭素 1 mol あたり	−62.9	–	–	–
炭酸亜鉛 1 mol あたり	−62.9	–	–	–
水 1 mol あたり	−62.9	–	–	–

水溶液における変化 (1)

水酸化亜鉛と二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −59.94 kJ/mol K 3.17 × 10¹⁰ pK −10.50: Zn(OH)₂水溶液 (非解離状態) + CO₂水溶液 (非解離状態)
⟶
ZnCO₃結晶性固体 + H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	–	−59.94	–	–
水酸化亜鉛 1 mol あたり	–	−59.94	–	–
二酸化炭素 1 mol あたり	–	−59.94	–	–
炭酸亜鉛 1 mol あたり	–	−59.94	–	–
水 1 mol あたり	–	−59.94	–	–

水溶液における変化 (2)

水酸化亜鉛と二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −28.86 kJ/mol K 1.14 × 10⁵ pK −5.06: Zn(OH)₂結晶性固体γ + CO₂水溶液 (非解離状態)
⟶
ZnCO₃結晶性固体 + H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	–	−28.86	–	–
水酸化亜鉛 1 mol あたり	–	−28.86	–	–
二酸化炭素 1 mol あたり	–	−28.86	–	–
炭酸亜鉛 1 mol あたり	–	−28.86	–	–
水 1 mol あたり	–	−28.86	–	–

水溶液における変化 (3)

水酸化亜鉛と二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −29.15 kJ/mol K 1.28 × 10⁵ pK −5.11: Zn(OH)₂結晶性固体β + CO₂水溶液 (非解離状態)
⟶
ZnCO₃結晶性固体 + H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−42.90	−29.15	−46.5	–
水酸化亜鉛 1 mol あたり	−42.90	−29.15	−46.5	–
二酸化炭素 1 mol あたり	−42.90	−29.15	−46.5	–
炭酸亜鉛 1 mol あたり	−42.90	−29.15	−46.5	–
水 1 mol あたり	−42.90	−29.15	−46.5	–

水溶液における変化 (4)

水酸化亜鉛と二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −27.60 kJ/mol K 6.84 × 10⁴ pK −4.84: Zn(OH)₂結晶性固体ε + CO₂水溶液 (非解離状態)
⟶
ZnCO₃結晶性固体 + H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−41.56	−27.60	−46.9	–
水酸化亜鉛 1 mol あたり	−41.56	−27.60	−46.9	–
二酸化炭素 1 mol あたり	−41.56	−27.60	−46.9	–
炭酸亜鉛 1 mol あたり	−41.56	−27.60	−46.9	–
水 1 mol あたり	−41.56	−27.60	−46.9	–

水溶液における変化 (5)

水酸化亜鉛と二酸化炭素の反応: Zn(OH)₂結晶性固体沈殿物 + CO₂水溶液 (非解離状態)
⟶
ZnCO₃結晶性固体 + H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−42.6	–	–	–
水酸化亜鉛 1 mol あたり	−42.6	–	–	–
二酸化炭素 1 mol あたり	−42.6	–	–	–
炭酸亜鉛 1 mol あたり	−42.6	–	–	–
水 1 mol あたり	−42.6	–	–	–

反応物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
Zn(OH)₂ (cr) γ	–	-553.81^[1]	–	–
Zn(OH)₂ (cr) β	-641.91^[1]	-553.52^[1]	81.2^[1]	–
Zn(OH)₂ (cr) ε	-643.25^[1]	-555.07^[1]	81.6^[1]	72.4^[1]
Zn(OH)₂ (cr) 沈殿物	-642.2^[1]	–	–	–
Zn(OH)₂ (ai)	-613.88^[1]	-461.56^[1]	-133.5^[1]	-251^[1]
Zn(OH)₂ (ao)	–	-522.73^[1]	–	–
CO₂ (g)	-393.509^[1]	-394.359^[1]	213.74^[1]	37.11^[1]
CO₂ (ao)	-413.80^[1]	-385.98^[1]	117.6^[1]	–

* (cr):結晶性固体, (ai):水溶液 (解離状態), (ao):水溶液 (非解離状態), (g):気体

生成物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
ZnCO₃ (cr)	-812.78^[1]	-731.52^[1]	82.4^[1]	79.71^[1]
ZnCO₃ (cr) 1水和物	–	-970.6^[1]	–	–
H₂O (cr)	–	–	–	–
H₂O (l)	-285.830^[1]	-237.129^[1]	69.91^[1]	75.291^[1]
H₂O (g)	-241.818^[1]	-228.572^[1]	188.825^[1]	33.577^[1]

* (cr):結晶性固体, (l):液体, (g):気体

参考文献

参考文献一覧

1
Janiel J. Reed (1989)
The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units
https://doi.org/10.18434/M32124
National Institute of Standards and Technology (NIST)
引用リスト