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化学反応
NaF + HIO3 → NaIO3 + HF↑

NaF + HIO₃ → NaIO₃ + HF↑

更新日：2022/6/13

フッ化ナトリウムとヨウ素酸の反応: NaFフッ化ナトリウム + HIO₃ヨウ素酸
⟶
NaIO₃ヨウ素酸ナトリウム + HF↑フッ化水素

フッ化ナトリウムとヨウ素酸が反応すると，ヨウ素酸ナトリウムとフッ化水素が生成します。この反応は酸塩基反応で，

に分類されます。

目次

化学反応情報

化学反応式

フッ化ナトリウムとヨウ素酸の反応: NaFフッ化ナトリウム + HIO₃ヨウ素酸
⟶
NaIO₃ヨウ素酸ナトリウム + HF↑フッ化水素

一般反応式

弱酸の塩と強酸の反応 (弱酸の遊離): 弱酸の塩ブレンステッド塩基 + 強酸ブレンステッド酸
⟶
強酸の塩共役塩基 + 弱酸共役酸

揮発性の酸の塩と不揮発性の酸の反応 (揮発性の酸の遊離): 揮発性の酸の塩ブレンステッド塩基 + 不揮発性の酸ブレンステッド酸
⟶
不揮発性の酸の塩共役塩基 + 揮発性の酸共役酸

各原子の酸化数

フッ化ナトリウムとヨウ素酸の反応

反応物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
NaF	フッ化ナトリウム	1	ブレンステッド塩基	弱酸の塩揮発性の酸の塩
HIO₃	ヨウ素酸	1	ブレンステッド酸	強酸不揮発性の酸

生成物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
NaIO₃	ヨウ素酸ナトリウム	1	共役塩基	強酸の塩不揮発性の酸の塩
HF	フッ化水素	1	共役酸	弱酸揮発性の酸

熱力学的変化

標準状態における変化

フッ化ナトリウムとヨウ素酸の反応: NaF結晶性固体 + HIO₃結晶性固体
⟶
NaIO₃結晶性固体 + HF↑気体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	50.9	–	–	–
フッ化ナトリウム 1 mol あたり	50.9	–	–	–
ヨウ素酸 1 mol あたり	50.9	–	–	–
ヨウ素酸ナトリウム 1 mol あたり	50.9	–	–	–
フッ化水素 1 mol あたり	50.9	–	–	–

水溶液における変化 (1)

フッ化ナトリウムとヨウ素酸の反応 ◆ Δ_rG 10.2 kJ/mol K 0.16 × 10⁻¹ pK 1.79: NaF水溶液 (解離状態) + HIO₃水溶液 (非解離状態)
⟶
NaIO₃水溶液 (解離状態) + HF↑気体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	51.4	10.2	139.1	–
フッ化ナトリウム 1 mol あたり	51.4	10.2	139.1	–
ヨウ素酸 1 mol あたり	51.4	10.2	139.1	–
ヨウ素酸ナトリウム 1 mol あたり	51.4	10.2	139.1	–
フッ化水素 1 mol あたり	51.4	10.2	139.1	–

水溶液における変化 (2)

フッ化ナトリウムとヨウ素酸の反応 ◆ Δ_rG −13.4 kJ/mol K 2.23 × 10² pK −2.35: NaF水溶液 (解離状態) + HIO₃水溶液 (非解離状態)
⟶
NaIO₃水溶液 (解離状態) + HF↑水溶液 (非解離状態)

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	2.5	−13.4	54.0	–
フッ化ナトリウム 1 mol あたり	2.5	−13.4	54.0	–
ヨウ素酸 1 mol あたり	2.5	−13.4	54.0	–
ヨウ素酸ナトリウム 1 mol あたり	2.5	−13.4	54.0	–
フッ化水素 1 mol あたり	2.5	−13.4	54.0	–

水溶液における変化 (3)

フッ化ナトリウムとヨウ素酸の反応 ◆ Δ_rG −13.4 kJ/mol K 2.23 × 10² pK −2.35: NaF水溶液 (解離状態) + HIO₃水溶液 (非解離状態)
⟶
NaIO₃水溶液 (解離状態) + HF↑水溶液 (非解離状態)

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	2.5	−13.4	54.0	–
フッ化ナトリウム 1 mol あたり	2.5	−13.4	54.0	–
ヨウ素酸 1 mol あたり	2.5	−13.4	54.0	–
ヨウ素酸ナトリウム 1 mol あたり	2.5	−13.4	54.0	–
フッ化水素 1 mol あたり	2.5	−13.4	54.0	–

水溶液における変化 (4)

フッ化ナトリウムとヨウ素酸の反応 ◆ Δ_rG 4.6 kJ/mol K 0.16 × 10⁰ pK 0.81: NaF水溶液 (解離状態) + HIO₃水溶液 (非解離状態)
⟶
NaIO₃水溶液 (解離状態) + HF↑水溶液 (解離状態)

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−10.1	4.6	−48.5	–
フッ化ナトリウム 1 mol あたり	−10.1	4.6	−48.5	–
ヨウ素酸 1 mol あたり	−10.1	4.6	−48.5	–
ヨウ素酸ナトリウム 1 mol あたり	−10.1	4.6	−48.5	–
フッ化水素 1 mol あたり	−10.1	4.6	−48.5	–

反応物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
NaF (cr)	-573.647^[1]	-543.494^[1]	51.46^[1]	46.86^[1]
NaF (g)	-291.2^[1]	-310.5^[1]	217.59^[1]	34.221^[1]
NaF (ai)	-572.75^[1]	-540.68^[1]	45.2^[1]	-60.2^[1]
HIO₃ (cr)	-230.1^[1]	–	–	–
HIO₃ (ao)	-211.3^[1]	-132.6^[1]	166.9^[1]	–

* (cr):結晶性固体, (g):気体, (ai):水溶液 (解離状態), (ao):水溶液 (非解離状態)

生成物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
NaIO₃ (cr)	-481.788^[1]	–	–	92.0^[1]
NaIO₃ (ai)	-461.5^[1]	-389.9^[1]	177.4^[1]	–
NaIO₃ (cr) 1水和物	-779.48^[1]	-634.03^[1]	162.3^[1]	–
NaIO₃ (cr) 5水和物	-1952.25^[1]	–	–	–
HF (l) xは未確定の残余エントロピー	-299.78^[1]	–	75.40+x^[1]	–
HF (g)	-271.1^[1]	-273.2^[1]	173.779^[1]	29.133^[1]
HF (ai)	-332.63^[1]	-278.79^[1]	-13.8^[1]	-106.7^[1]
HF (ao)	-320.08^[1]	-296.82^[1]	88.7^[1]	–

* (cr):結晶性固体, (ai):水溶液 (解離状態), (l):液体, (g):気体, (ao):水溶液 (非解離状態)

参考文献

参考文献一覧

1
Janiel J. Reed (1989)
The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units
https://doi.org/10.18434/M32124
National Institute of Standards and Technology (NIST)
引用リスト