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化学反応
24KClO + 8H3AsO4 → 8K3AsO4 + 6ClO2↑ + 9Cl2↑ + 12H2O

24KClO + 8H₃AsO₄ → 8K₃AsO₄ + 6ClO₂↑ + 9Cl₂↑ + 12H₂O

更新日：2022/6/13

次亜塩素酸カリウムとヒ酸の反応: 24KClO次亜塩素酸カリウム + 8H₃AsO₄ヒ酸
⟶
8K₃AsO₄ヒ酸カリウム + 6ClO₂↑二酸化塩素 + 9Cl₂↑塩素 + 12H₂O水

次亜塩素酸カリウムとヒ酸が反応すると，ヒ酸カリウムと二酸化塩素，塩素，水が生成します（その他の反応はこちら）。この反応は酸化還元反応で，

自己酸化還元化学種と酸の反応

に分類されます。

目次

化学反応情報

化学反応式

次亜塩素酸カリウムとヒ酸の反応: 24KClO次亜塩素酸カリウム + 8H₃AsO₄ヒ酸
⟶
8K₃AsO₄ヒ酸カリウム + 6ClO₂↑二酸化塩素 + 9Cl₂↑塩素 + 12H₂O水

一般反応式

自己酸化還元化学種と酸の反応: 自己酸化還元性化学種自己酸化還元剤 + 酸非酸化還元剤
⟶
生成物酸化生成物 + 生成物還元生成物

各原子の酸化数

次亜塩素酸カリウムとヒ酸の反応

反応物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
KClO	次亜塩素酸カリウム	24	–	自己酸化還元性
H₃AsO₄	ヒ酸	8	–	酸

生成物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
K₃AsO₄	ヒ酸カリウム	8	–	–
ClO₂	二酸化塩素	6	酸化生成物	–
Cl₂	塩素	9	還元生成物	–
H₂O	水	12	–	–

熱力学的変化

水溶液における変化 (1)

次亜塩素酸カリウムとヒ酸の反応 ◆ Δ_rG −300.4 kJ/mol K 4.24 × 10⁵² pK −52.63: 24KClO水溶液 (解離状態) + 8H₃AsO₄水溶液 (非解離状態)
⟶
8K₃AsO₄水溶液 (解離状態) + 6ClO₂↑気体 + 9Cl₂↑気体 + 12H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−131.5	−300.4	570	–
次亜塩素酸カリウム 1 mol あたり	−5.479	−12.52	23.8	–
ヒ酸 1 mol あたり	−16.44	−37.55	71.3	–
ヒ酸カリウム 1 mol あたり	−16.44	−37.55	71.3	–
二酸化塩素 1 mol あたり	−21.92	−50.07	95.0	–
塩素 1 mol あたり	−14.61	−33.38	63.3	–
水 1 mol あたり	−10.96	−25.03	47.5	–

水溶液における変化 (2)

次亜塩素酸カリウムとヒ酸の反応 ◆ Δ_rG −237.9 kJ/mol K 4.77 × 10⁴¹ pK −41.68: 24KClO水溶液 (解離状態) + 8H₃AsO₄水溶液 (非解離状態)
⟶
8K₃AsO₄水溶液 (解離状態) + 6ClO₂↑気体 + 9Cl₂↑水溶液 (非解離状態) + 12H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−342.1	−237.9	−349	–
次亜塩素酸カリウム 1 mol あたり	−14.25	−9.912	−14.5	–
ヒ酸 1 mol あたり	−42.76	−29.74	−43.6	–
ヒ酸カリウム 1 mol あたり	−42.76	−29.74	−43.6	–
二酸化塩素 1 mol あたり	−57.02	−39.65	−58.2	–
塩素 1 mol あたり	−38.01	−26.43	−38.8	–
水 1 mol あたり	−28.51	−19.82	−29.1	–

水溶液における変化 (3)

次亜塩素酸カリウムとヒ酸の反応 ◆ Δ_rG −302.8 kJ/mol K 1.12 × 10⁵³ pK −53.05: 24KClO水溶液 (解離状態) + 8H₃AsO₄水溶液 (非解離状態)
⟶
8K₃AsO₄水溶液 (解離状態) + 6ClO₂↑水溶液 (非解離状態) + 9Cl₂↑気体 + 12H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−297.1	−302.8	18	–
次亜塩素酸カリウム 1 mol あたり	−12.38	−12.62	0.75	–
ヒ酸 1 mol あたり	−37.14	−37.85	2.3	–
ヒ酸カリウム 1 mol あたり	−37.14	−37.85	2.3	–
二酸化塩素 1 mol あたり	−49.52	−50.47	3.0	–
塩素 1 mol あたり	−33.01	−33.64	2.0	–
水 1 mol あたり	−24.76	−25.23	1.5	–

水溶液における変化 (4)

次亜塩素酸カリウムとヒ酸の反応 ◆ Δ_rG −240.3 kJ/mol K 1.26 × 10⁴² pK −42.10: 24KClO水溶液 (解離状態) + 8H₃AsO₄水溶液 (非解離状態)
⟶
8K₃AsO₄水溶液 (解離状態) + 6ClO₂↑水溶液 (非解離状態) + 9Cl₂↑水溶液 (非解離状態) + 12H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−507.7	−240.3	−901	–
次亜塩素酸カリウム 1 mol あたり	−21.15	−10.01	−37.5	–
ヒ酸 1 mol あたり	−63.46	−30.04	−113	–
ヒ酸カリウム 1 mol あたり	−63.46	−30.04	−113	–
二酸化塩素 1 mol あたり	−84.62	−40.05	−150	–
塩素 1 mol あたり	−56.41	−26.70	−100	–
水 1 mol あたり	−42.31	−20.03	−75.1	–

水溶液における変化 (5)

次亜塩素酸カリウムとヒ酸の反応: 24KClO水溶液 (解離状態) + 8H₃AsO₄水溶液
⟶
8K₃AsO₄水溶液 (解離状態) + 6ClO₂↑気体 + 9Cl₂↑気体 + 12H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−114.7	–	–	–
次亜塩素酸カリウム 1 mol あたり	−4.779	–	–	–
ヒ酸 1 mol あたり	−14.34	–	–	–
ヒ酸カリウム 1 mol あたり	−14.34	–	–	–
二酸化塩素 1 mol あたり	−19.12	–	–	–
塩素 1 mol あたり	−12.74	–	–	–
水 1 mol あたり	−9.558	–	–	–

水溶液における変化 (6)

次亜塩素酸カリウムとヒ酸の反応: 24KClO水溶液 (解離状態) + 8H₃AsO₄水溶液
⟶
8K₃AsO₄水溶液 (解離状態) + 6ClO₂↑気体 + 9Cl₂↑水溶液 (非解離状態) + 12H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−325.3	–	–	–
次亜塩素酸カリウム 1 mol あたり	−13.55	–	–	–
ヒ酸 1 mol あたり	−40.66	–	–	–
ヒ酸カリウム 1 mol あたり	−40.66	–	–	–
二酸化塩素 1 mol あたり	−54.22	–	–	–
塩素 1 mol あたり	−36.14	–	–	–
水 1 mol あたり	−27.11	–	–	–

水溶液における変化 (7)

次亜塩素酸カリウムとヒ酸の反応: 24KClO水溶液 (解離状態) + 8H₃AsO₄水溶液
⟶
8K₃AsO₄水溶液 (解離状態) + 6ClO₂↑水溶液 (非解離状態) + 9Cl₂↑気体 + 12H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−280.3	–	–	–
次亜塩素酸カリウム 1 mol あたり	−11.68	–	–	–
ヒ酸 1 mol あたり	−35.04	–	–	–
ヒ酸カリウム 1 mol あたり	−35.04	–	–	–
二酸化塩素 1 mol あたり	−46.72	–	–	–
塩素 1 mol あたり	−31.14	–	–	–
水 1 mol あたり	−23.36	–	–	–

水溶液における変化 (8)

次亜塩素酸カリウムとヒ酸の反応: 24KClO水溶液 (解離状態) + 8H₃AsO₄水溶液
⟶
8K₃AsO₄水溶液 (解離状態) + 6ClO₂↑水溶液 (非解離状態) + 9Cl₂↑水溶液 (非解離状態) + 12H₂O液体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−490.9	–	–	–
次亜塩素酸カリウム 1 mol あたり	−20.45	–	–	–
ヒ酸 1 mol あたり	−61.36	–	–	–
ヒ酸カリウム 1 mol あたり	−61.36	–	–	–
二酸化塩素 1 mol あたり	−81.82	–	–	–
塩素 1 mol あたり	−54.54	–	–	–
水 1 mol あたり	−40.91	–	–	–

反応物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
KClO (ai)	-359.4^[1]	-320.0^[1]	146^[1]	–
H₃AsO₄ (cr)	-906.3^[1]	–	–	–
H₃AsO₄ (ao)	-902.5^[1]	-766.0^[1]	184^[1]	–
H₃AsO₄ (aq)	-904.6^[1]	–	–	–

* (ai):水溶液 (解離状態), (cr):結晶性固体, (ao):水溶液 (非解離状態), (aq):水溶液

生成物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
K₃AsO₄ (ai)	-1645.27^[1]	-1498.23^[1]	144.8^[1]	–
ClO₂ (g)	102.5^[1]	120.5^[1]	256.84^[1]	41.97^[1]
ClO₂ (ao)	74.9^[1]	120.1^[1]	164.8^[1]	–
Cl₂ (g)	0^[1]	0^[1]	223.066^[1]	33.907^[1]
Cl₂ (ao)	-23.4^[1]	6.94^[1]	121^[1]	–
H₂O (cr)	–	–	–	–
H₂O (l)	-285.830^[1]	-237.129^[1]	69.91^[1]	75.291^[1]
H₂O (g)	-241.818^[1]	-228.572^[1]	188.825^[1]	33.577^[1]

* (ai):水溶液 (解離状態), (g):気体, (ao):水溶液 (非解離状態), (cr):結晶性固体, (l):液体

参考文献

参考文献一覧

1
Janiel J. Reed (1989)
The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units
https://doi.org/10.18434/M32124
National Institute of Standards and Technology (NIST)
引用リスト