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化学反応
2H2 + MnCO3 → MnO + 2H2O + C

2H₂ + MnCO₃ → MnO + 2H₂O + C

更新日：2022/6/13

水素と炭酸マンガン(II)の反応: 2H₂水素 + MnCO₃炭酸マンガン(II)
⟶
MnO酸化マンガン(II) + 2H₂O水 + C炭素

水素と炭酸マンガン(II)が反応すると，酸化マンガン(II)と水，炭素が生成します（その他の反応はこちら）。この反応は酸化還元反応で，

還元性化学種と被還元性化学種の反応

に分類されます。

目次

化学反応情報

化学反応式

水素と炭酸マンガン(II)の反応: 2H₂水素 + MnCO₃炭酸マンガン(II)
⟶
MnO酸化マンガン(II) + 2H₂O水 + C炭素

一般反応式

還元性化学種と被還元性化学種の反応: 還元性化学種還元剤 + 被還元性化学種酸化剤
⟶
生成物酸化生成物 + 生成物還元生成物

各原子の酸化数

水素と炭酸マンガン(II)の反応

反応物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
H₂	水素	2	還元剤	還元性
MnCO₃	炭酸マンガン(II)	1	酸化剤	被還元性

生成物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
MnO	酸化マンガン(II)	1	–	–
H₂O	水	2	酸化生成物	–
C	炭素	1	還元生成物	–

熱力学的変化

標準状態における変化 (1)

水素と炭酸マンガン(II)の反応 ◆ Δ_rG −20.5 kJ/mol K 3.90 × 10³ pK −3.59: 2H₂気体 + MnCO₃結晶性固体自然鉱物
⟶
MnO結晶性固体 + 2H₂O液体 + C結晶性固体黒鉛

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−62.8	−20.5	−141.9	65.40
水素 1 mol あたり	−31.4	−10.3	−70.95	32.70
炭酸マンガン(II) 1 mol あたり	−62.8	−20.5	−141.9	65.40
酸化マンガン(II) 1 mol あたり	−62.8	−20.5	−141.9	65.40
水 1 mol あたり	−31.4	−10.3	−70.95	32.70
炭素 1 mol あたり	−62.8	−20.5	−141.9	65.40

標準状態における変化 (2)

水素と炭酸マンガン(II)の反応 ◆ Δ_rG −17.6 kJ/mol K 1.21 × 10³ pK −3.08: 2H₂気体 + MnCO₃結晶性固体自然鉱物
⟶
MnO結晶性固体 + 2H₂O液体 + C結晶性固体ダイヤモンド

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−60.9	−17.6	−145.3	62.99
水素 1 mol あたり	−30.4	−8.80	−72.65	31.50
炭酸マンガン(II) 1 mol あたり	−60.9	−17.6	−145.3	62.99
酸化マンガン(II) 1 mol あたり	−60.9	−17.6	−145.3	62.99
水 1 mol あたり	−30.4	−8.80	−72.65	31.50
炭素 1 mol あたり	−60.9	−17.6	−145.3	62.99

標準状態における変化 (3)

水素と炭酸マンガン(II)の反応: 2H₂気体 + MnCO₃結晶性固体沈殿物
⟶
MnO結晶性固体 + 2H₂O液体 + C結晶性固体黒鉛

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−73.7	–	–	–
水素 1 mol あたり	−36.9	–	–	–
炭酸マンガン(II) 1 mol あたり	−73.7	–	–	–
酸化マンガン(II) 1 mol あたり	−73.7	–	–	–
水 1 mol あたり	−36.9	–	–	–
炭素 1 mol あたり	−73.7	–	–	–

標準状態における変化 (4)

水素と炭酸マンガン(II)の反応: 2H₂気体 + MnCO₃結晶性固体沈殿物
⟶
MnO結晶性固体 + 2H₂O液体 + C結晶性固体ダイヤモンド

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−71.8	–	–	–
水素 1 mol あたり	−35.9	–	–	–
炭酸マンガン(II) 1 mol あたり	−71.8	–	–	–
酸化マンガン(II) 1 mol あたり	−71.8	–	–	–
水 1 mol あたり	−35.9	–	–	–
炭素 1 mol あたり	−71.8	–	–	–

水溶液における変化

水素と炭酸マンガン(II)の反応 ◆ Δ_rG −55.7 kJ/mol K 5.73 × 10⁹ pK −9.76: 2H₂水溶液 (非解離状態) + MnCO₃結晶性固体自然鉱物
⟶
MnO結晶性固体 + 2H₂O液体 + C結晶性固体黒鉛

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−54.4	−55.7	−1035	–
水素 1 mol あたり	−27.2	−27.9	−517.5	–
炭酸マンガン(II) 1 mol あたり	−54.4	−55.7	−1035	–
酸化マンガン(II) 1 mol あたり	−54.4	−55.7	−1035	–
水 1 mol あたり	−27.2	−27.9	−517.5	–
炭素 1 mol あたり	−54.4	−55.7	−1035	–

反応物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
H₂ (g)	0^[1]	0^[1]	130.684^[1]	28.824^[1]
H₂ (ao)	-4.2^[1]	17.6^[1]	577^[1]	–
MnCO₃ (cr) 自然鉱物	-894.1^[1]	-816.7^[1]	85.8^[1]	81.50^[1]
MnCO₃ (cr) 沈殿物	-883.2^[1]	–	–	–

* (g):気体, (ao):水溶液 (非解離状態), (cr):結晶性固体

生成物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
MnO (cr)	-385.22^[1]	-362.90^[1]	59.71^[1]	45.44^[1]
MnO (g)	124.22^[1]	–	–	–
H₂O (cr)	–	–	–	–
H₂O (l)	-285.830^[1]	-237.129^[1]	69.91^[1]	75.291^[1]
H₂O (g)	-241.818^[1]	-228.572^[1]	188.825^[1]	33.577^[1]
C (cr) 黒鉛	0^[1]	0^[1]	5.740^[1]	8.527^[1]
C (cr) ダイヤモンド	1.895^[1]	2.900^[1]	2.377^[1]	6.113^[1]
C (g)	716.682^[1]	671.257^[1]	158.096^[1]	20.838^[1]

* (cr):結晶性固体, (g):気体, (l):液体

参考文献

参考文献一覧

1
Janiel J. Reed (1989)
The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units
https://doi.org/10.18434/M32124
National Institute of Standards and Technology (NIST)
引用リスト