亜セレン酸
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亜セレン酸（Selenous acid）は，化学式 H2SeO3 で表される無機化合物です。
目次
名称
物質名称一覧
命名法
Nomenclature
名称
Name
- 代表的名称
- Typical name
- 亜セレン酸
- Selenous acid
- 組成命名法
- Compositional nomenclature
- 亜セレン酸水素
- Hydrogen selenite
- 付加命名法
- Additive nomenclature
- ジヒドロキシドオキシドセレン
- Dihydroxidooxidoselenium
- 水素命名法
- Hydrogen nomenclature
- (トリオキシドセレン酸)二水素
- Dihydrogen(trioxidoselenate)
- IUPAC許容慣用名
- IUPAC acceptable common names
- 亜セレン酸
- Selenous acid
- 別名
- Other names
- 亜セレン酸
- Selenious acid
化学式と構造
化学式一覧
化学式名称
Formula name
化学式
Formula
- 代表的化学式
- Typical formula
- H2SeO3
- 分子式
- Molecular formula
- H2SeO3
- 組成式
- Compositional formula
- H2SeO3
- 構造式
- Structural formula
- 構造式 (孤立電子対なし)
- Structural formula with no lone pair
- その他の構造式
- Other structural formulas
- 電子式 (ルイス構造式)
- Lewis structure
- 電子式 (ルイス構造式, 色付き)
- Colored Lewis structure
物質情報
物質情報一覧
項目
Item
値
Value
- 名称
- Name
- 亜セレン酸
- Selenous acid
- 化学式
- Formula
- H2SeO3
- 外観
- Appearance
- 無色の固体
- Colorless solid
- 臭気
- Odor
- 無臭
- Odorless
- モル質量
- Molar mass
- 128.984 g/mol
- 密度
- Density
- –
- 融点
- Melting point
- –
- 沸点
- Boiling point
- –
構成要素
構成原子
原子 Atom | 名称 Name | 酸化数 Oxidation state | 個数 Number |
|---|---|---|---|
| H | 水素 | +1 | 2 |
| Se | セレン | +4 | 1 |
| O | 酸素 | −2 | 3 |
原子の比率
原子 Atom | 原子量 Atomic weight | 個数 Number | 原子比率 Atomic ratio | 重量比率 Weight ratio |
|---|---|---|---|---|
| H | 1.008 | 2 | 33.33% | 1.56% |
| Se | 78.971 | 1 | 16.67% | 61.23% |
| O | 15.999 | 3 | 50.00% | 37.21% |
熱力学的性質
相転移特性
項目
Item
値
Value
- 融解熱
- Enthalpy of fusion
- –
- 蒸発熱
- Enthalpy of vaporization
- –
- 蒸発熱 (25°C)
- Enthalpy of vaporization at 25°C
- –
- その他転移エンタルピー
- Enthalpy of other transition
- –
標準熱力学特性
溶解度
溶解性
水への溶解度 (g/100 g)[2]
| 0°C | 10°C | 20°C | 30°C | 40°C | 60°C | 80°C | 90°C |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 90.1 | 122.2 | 166.7 | 235.6 | 344.4 | 383.1 | 383.1 | 385.4 |
溶解度曲線 (g/100 g)
危険有害性
GHSラベル[3]
項目
Item
値
Value
- 危険有害性絵表示
- Hazard pictograms
- 注意喚起語
- Signal word
- 危険
- 危険有害性情報
- Hazard statements
- H314: 重篤な皮膚の薬傷や眼損傷性
- H318: 重篤な眼損傷性
- H370: 臓器への傷害
- H370: 中枢神経系への傷害
- H370: 呼吸器系への傷害
- H370: 心血管系への傷害
- H370: 肝臓への傷害
- H370: 腎臓への傷害
- H372: 長期, または反復ばく露による臓器への傷害
- H372: 長期, または反復ばく露による神経系への傷害
- H372: 長期, または反復ばく露による呼吸器系への傷害
- H372: 長期, または反復ばく露による血液系への傷害
- H372: 長期, または反復ばく露による肝臓への傷害
- H372: 長期, または反復ばく露による腎臓への傷害
- H372: 長期, または反復ばく露による雄性生殖器への傷害
物理的危険性[3]
健康有害性[3]
環境有害性[3]
| 分類 | 区分 | 表示 | 危険有害性情報 |
|---|---|---|---|
| 水生環境有害性 (短期) | 分類不可 (データ不足) | ||
| 水生環境有害性 (長期) | 分類不可 (データ不足) | ||
| オゾン層への有害性 | データなし |
製法
酸性酸化物と水の反応
弱酸の塩と強酸の反応
弱酸の塩と強酸が反応すると，亜セレン酸が生成する場合があります。
非金属と水の反応
化学反応
電離反応
亜セレン酸が電離すると，水素イオンと陰イオンが生成します。
塩基との反応
塩基性酸化物との反応
揮発性の酸の塩との反応
揮発性の酸の塩と亜セレン酸が反応すると，不揮発性の酸の塩と揮発性の酸が生成します。
脱水性酸性酸化物との反応
亜セレン酸と脱水性酸性酸化物が反応すると，二酸化セレンとオキソ酸が生成します。
陰イオンとの反応
亜セレン酸と亜セレン酸イオンが反応すると，亜セレン酸水素イオンが生成します。
活性金属との反応
自己酸化還元性化学種との反応
自己酸化還元性化学種と亜セレン酸が反応すると，種々の生成物が生成します。
還元性化学種との反応
還元性化学種と亜セレン酸が反応すると，種々の生成物が生成します。
酸化性化学種との反応
亜セレン酸と酸化性化学種が反応すると，種々の生成物が生成します。
被酸化性化学種との反応 (酸性条件下)
被酸化性化学種と亜セレン酸，水素イオンが反応すると，種々の生成物が生成します。
被還元性化学種との反応
亜セレン酸とが反応すると，三酸化セレンとヨウ化水素が生成します。
被酸化性化学種との反応
被酸化性化学種と亜セレン酸が反応すると，種々の生成物が生成します。
難酸化性化学種との反応 (酸性条件下)
難酸化性化学種と亜セレン酸，水素イオンが反応すると，種々の生成物が生成します。
沈殿反応
水溶液中に特定の化学種が存在すると，亜セレン酸と反応して沈殿が生成します。
分解反応
水溶液の電気分解
亜セレン酸水溶液を電気分解すると，種々の生成物が生成します。
参考文献
参考文献一覧
- 1Janiel J. Reed (1989)The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI UnitsNational Institute of Standards and Technology (NIST)
- 2James G. Speight (2017)Lange's Handbook of Chemistry, 17th editionMcGraw Hill Education
- ^ 水への溶解度 (g/100 g), 表を参照 - p.342
- 3
